2012年より始めた水鉄砲の強い水圧の作用によってもたらされる色材が描きだす様々な痕跡を表現する行為「Water work」（關口2013）。独自の制作行為として確立させてきた表現行為であり、それは制作する行為“Performance”や独自の道具“Device”のみならず作品としてのPainting、Installation、Object、Workshopと展開する。
　「意図された偶然」（關口2016）とは、大枠としての行為・表現は概ね完成されているが、様々な外的要因により、都度個々に変化を生じた結果（作品）が生じることを意味する。
また制作行為の試行錯誤により生じた様々なDeviceもまたそれといえるだろう。
制作時の温湿度・色材の濃度のみならず、水が画面上にある色材に衝突した刹那、その際の操る指先のちょっとした加減が導き出す角度、圧力がもたらす偶然が作品の表現を変化させる。
　美術館等では嫌われる水をメインに扱った作品群。作品には水は見えないが、描き出す行為と描き出される画像に何を見るのか。インスタレーションと平面、立体作品を未発表作品を中心に展示、紹介する。
（本年5月開催予定でしたが新型コロナウィルスの感染拡大により8月に延期しました）