円に魅せられている。それはとても自然な成り行き故であることを周りを観ると気がつく。木洩れ陽から太陽や月、惑星。泡や波紋。鳥の巣や虫の巣の断面、卵や複眼。木や植物の茎の断面や蕾や種そして果実。流れに揉まれた石、私たちの体の部位や体内の管を形成している螺旋。
　円形は安定も示している、奇数偶数に分けられない超えた存在であり、３次元では螺旋や球も属される。内包されるエリアには運動を生み出す中心、臍が存在する。
　残念なことに社会の中では円は無駄の多い形体だ。四角の建物は環境の成り行きで生まれる必然の形体からは異形。風当たりも強いはずだ。

今回はただここに丸を作る。壁の球体は氷の形、温度によって中子の氷は消えてゆく抜け殻。

社会の仕組みから用意された門のある形から丸を作るには余分が出る。はたしてその余分は何なのか、そのことも考えながら・・・」